「Sertao」は、その丸みを帯びた形状が特徴的なサイドテーブルで、1928年にTarsila do Amaralが制作した作品「Abaporu」への敬意を表しています。Tarsilaはフランスで学び、Fernand Legerのアトリエを経て、その経験を背景にブラジルに帰国し、彼女ならではのスタイルを確立しました。彼女の作品「Abaporu」は、その鮮やかな色彩と丸みを帯びた形状で、世界で最も価値のあるブラジルの作品とされています。
このテーブルは、その挑戦的なデザインと強い象徴性が特徴です。その有機的な形状は、Tarsilaの作品に含まれる様々な要素を暗示しています。色彩については、作品の柔らかく、同時に鮮やかな色調を取り入れています。形状については、流動的で有機的なラインで動きを再現し、バランスと比例の感覚に挑戦し、遊び心のある魂を持つことを目指しました。これは形と機能の優雅なバランスを実現しています。
このサイドテーブルは、ミナスジェライス州クルジリア市の職人によって全て手作業で製作されています。MDF構造にラッカー塗装とアメリカンオークの仕上げが施されています。そのサイズは、幅45cm、奥行き30cm、高さ50cmです。
洗練されたデザインを持つこのテーブルは、形と機能の優雅なバランスを提供します。独特なサイドテーブルであり、視覚的に魅力的で、同時にステートメントピースとも言えます。プロジェクトは2022年3月に始まり、同年5月にリオデジャネイロで完成しました。
テーブルの形状の研究と特に安定性に挑戦し、経済的にも実行可能で、同時に求めていた軽やかさと有機的な形状を持つ作品を実現することが課題でした。しかし、その結果として生まれたのが、この「Sertao」です。
このデザインは、2023年のA' Furniture Design Awardでブロンズ賞を受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、高い技術力と創造力を持ち、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。
プロジェクトデザイナー: Gabriela Campos
画像クレジット: Photographer: MCA Estúdio
プロジェクトチームのメンバー: Gabriela Campos
プロジェクト名: Sertao
プロジェクトのクライアント: Mais Alma Arquitetura and Design